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サイレント映画をたくさん観た!

渋谷にあるシネマヴェーラ<映画史上の名作番外編 - サイレント小特集Ⅳ ->特集で、サイレント映画をたくさん観た!

全て16mmフィルム上映。状態の良くないものもあったり、日本語字幕が投影できなくなったり。でもでもスクリーンで観る名作は格別でした。『竜宮城』除いて、無音上映。すこし緊張感あるけど、静かな場内にも慣れてきた。(でも、音楽付きだったらなー、と思いつつ)

観たのは、グリフィス短編集5本を含めて14本。どれも面白かったけど、最も感銘を受けたのは、トッド・ブラウニング監督『知られぬ人』。ロン・チェイニーって凄い俳優だ、と改めて。

以下、観た順番に。

『パンドラの箱』G・W・パブスト 1929
ルイーズ・ブルックスが美しかった。上目遣いはまさに魔性。ヴェデキント原作。舞台でも観てるけど、彼女のルルは純な魅力あって、納得感あり。でも、その無邪気さにイライラしちゃうんだけどね。

『カメラを持った男(これがロシアだ)』ジガ・ヴェルトフ 1929
前衛映画!楽しい。フィルムで撮って切って繋げたくなる。再見だけど、何回でも楽しい。

『キートンの恋愛三代記』バスター・キートン、エドワード・クライン 1923
石器時代、ローマ時代、現代。3つの時代のコスプレ・キートン。恐竜やマンモスの特撮楽しい。犬ぞりも!最後に愛が勝つのって、分かってても気持ちよい。
字幕投影機故障により日本語字幕無し。フィルムが少し退色してて、英語字幕も読みにくかった。

『思ひ出』エルンスト・ルビッチ 1927
サイレントなのに声や歌が聞えた気がするくらい活き活きとして、素晴らしかった。少年プリンスの孤独に胸きゅんの冒頭。愛情あふれる先生との交流に笑ったり、泣いたり。そして、初々しい恋のキラメキが眩しかった。最初の抱擁シーンが美しいこと。別れの予感と青春の終わりが切なくて、いろんな感情が溢れてきた。ハイデルベルクのダークビアを蓋付きジョッキでグイグイ飲みたい。
ただ、ラスト15分が、裏焼きフィルム。しかも、字幕投影機故障により日本語字幕無し。鏡文字の英語を読むのは、流石にキツかった。

『ロイドの福の神』サム・テイラー 1926
これぞスラップスティック!サイレント映画らしいスピード感で街を縦横無尽に走り回る。疾走する二階建てバスのアクションも凄かった。ボンネットに落ちたバナナの皮に滑るロイド。バナナの皮で滑るっていうギャグを実写で観るのは初めてかも。

『竜宮城』ルーシャン・ハバード、モーリス・ターナー、ベンジャミン・クリスチャンセン 1929
けっこう科学的(?)潜水艇もの、陰謀付き。軽いのと重いのの二種類潜水服があって。、金属の潜水服が格好良かった。潜水艇の内部も作り込まれてて面白い。海底人がワラワラ大量に出てきたり、恐竜とかオオダコとか、深海の描写も凝ってて楽しい。ずっと音楽鳴ってるサウンド付き。時々台詞もありのパートトーキー版。(ジュール・ヴェルヌ「神秘の島」が原作)

『知られぬ人』トッド・ブラウニング 1927
両腕ない振り演技のロン・チェイニー!やり過ぎだと思ってしまうくらいなのが悲劇を盛上げる。ブラウス脱いだらコルセットが出てきてドッキリ。ぎゅってコルセットで締め上げてた両腕。足遣いは流石にご本人演技ではないんだろうけど、どうなんだろう。もしかしたら本当に演ってるのかも?と思ってしまう説得力。(足は別人だという情報をいただきました。)トッド・ブラウニングだし、これしかないでしょうな展開なんだが、ラストの手に汗握らされてる感は凄かった。確かに『フリークス』の姉妹編的。愛することは、恐ろしい憎悪も含んでて悲しくて切ない幕切れ。大興奮で幕。

『ロスト・ワールド』ハリー・O・ホイト 1925
恐竜の特撮が楽しいな。1925年作だと思うとその完成度は素晴らしい。特撮のウィリアム・H・オブライエンって『キング・コング』(1933)の人だった。街を破壊して去っていくブロントサウルス。もう少し良い状態のフィルムで見られたら、もっと細かいところまで見られたのに、少し残念。でも、とても面白かった。(コナン・ドイル作「失われた世界」が原作)

『グリフィス短編集』
『断念』『戦闘』『ピッグ横丁のならず者』『少女と責務』『ニューヨークの帽子』

『カリガリ博士』ロベルト・ヴィーネ 1920
ずっと逢いたかったよ、ツェーザレ!ドイツ表現主義だし、前衛的美術が素敵だと観てたら、そーゆーことだったのか。大変時代を感じさせる日本語字幕も面白かった。

どれもそーだけど、音楽付きや弁士付きで観たらどうなるんだろう?って思う。特に、『カリガリ博士』とか。あとは、ロイドやキートンも軽やかな音楽付きで観たい。
『思ひ出』は、切ない音楽付きでお願いします。

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