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『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』

なんでこんなに長いタイトルにしたんだろう?な日本タイトルでありますが、原題は『VENGEANCE/復仇』。公開2日目の初回を鑑賞してきました。ジョニー・トー監督の最新公開作。ほぼ満席だったと思います。
『ザ・ミッション/非情の掟』『エグザイル/絆』に続く3部作の完結編と監督本人が話してました。メインテーマは“仁義”“約束”“友情”。

お馴染みトー組な俳優たちに混じって、フランスからジョニー・アリディとシルヴィ・テステュー。香港ノワールの世界にばっちりはまってました。

ジョニー・トー映画らしく、発端からシルヴィー・テステューが食事を作る場面。美味しそーと思う間もなく惨劇が起こるんだけど、後でその台所を使ってガッチリと心を掴んでくれちゃいます。
雇った殺し屋3人と一緒に囲む食卓はパスタと赤ワイン。銃を使ってのお遊びとか、子供っぽいようなそのやり取りで深まる絆が感じられてジーン。何回か出てくる食事場面はどれも印象深かった。ジョージ・ファン(サイモン・ヤム)のいかにも下品なお食事作法も。コステロ(ジョニー・アリディ)が子供たちのご飯の上におかずをのせてあげて、疑似家族的な親密さが感じられたり。

アクション場面がキメキメなのはいつも通り。あおりの構図に痺れます。自転車だって走り出すし、月は陰りと輝きを繰り返す。激しい雨も降れば、強い風も吹きますとも。紙ゴミのキューブが動きだすんです。煙草をくわえて笑うんです。
男たちが死ぬとわかっている戦いへ向かうのは、不器用ですからの任侠映画のよう。

異国の地に立つジョニー・アリディは、アップの時に目の細さと色の薄さが際立ってるところも含めて、とにかく渋い。殺し屋の禍々しさを漂わせつつ、記憶を失っていく男の哀しみとやるせなさもあり。雨の中ポラロイド写真握りしめて立ち尽くす姿も、駆けつける3人の優しさを含めて心に残る場面。最後のジョージ・ファンとの戦いは、ギャグみたいに思えちゃうような状況でもあるのに、覚悟と悲哀を滲ませて魅せてくれました。
最初はアラン・ドロンがキャスティングされていたらしいですが(そのほうが集客効果はあったのかもしれないけど??)、ジョニー・アリディが演じてくれて良かったと思います。
『エグザイル/絆』よりも渋く枯れた雰囲気を感じるのは、彼が持ち込んだフレンチ・ノワールの要素が大きいのかもしれません。

アンソニー・ウォン。ラム・カートン。ラム・シュー。3人組は当然格好良く。初参加だというミシェル・イエは美しかった。

この映画を機に路線を変えるということですが、とにかくジョニー・トー監督についていきます。『文雀』も上映希望!!

東京でも3館のみの上映。新宿武蔵野館はあまりスクリーンが大きくないのですが、その中でも一番大きい1で上映しているうちに、もう1回観たいと思ってますが、、

夕食はパスタと赤ワインに決まりでした。

2010.3.16 新宿武蔵野館1

監督・脚本:ジョニー・トー
脚本:ワイ・カーファイ
撮影:チェン・シウキョン
編集:デヴィッド・リチャードソン
出演:ジョニー・アリディ、アンソニー・ウォン、ラム・カートン、ラム・シュ、サイモン・ヤム、シルヴィ・テステュー、チョン・シウファイ、マギー・シュウ、フォン・ツイファン、ミシェル・イエ

BENGEANCE/復仇 仏/香港 

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