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『スーザン・ピット 魔法のアニメーション』

運良くチラシを手にすることができたので、“DVD-BOX発売記念の1週間限定レイトショー”を見逃さずにすんだ。これだから、チラシチェックはやめられません。
“スーザン・ピット”という名前は全然知らなかったけれど、“異常なほどにディテールの細かいイメージ”だの“装飾的で官能的”だの“フリークスのパラダイス”だの。そんな言葉に惹きつけられ、急いでイメージフォーラムへ。多分DVD版の上映(スクリーンにs-videoって表示されてたし)。大きい画面と大きい音で鑑賞できて楽しかった。

可愛いんだけどビザール、フリーキィ、そして微妙にエロティック。刺激的でポップ。甘いお菓子のような毒。
カラフルで奔放なイメージを言葉で説明するのは難しい。

上映した4作品のうち新しいの2作はストーリィが前面に出ていて、ヘンさは普通だったかも。
70年代の2作が好み。

上映した順番に好き。

「アスパラガス」Asparagus 1979
一人の女がみた夢の断片を覗かされているような、イメージの海にどっぷりと浸かる。

いきなり便器。そこに座った女のお尻からひり出されたのは2本のアスパラガス。アスパラガスが宙を舞い「ASPARAGUS」の文字を作るオープニング。ショッキングなような笑えるような不思議な感覚が素敵。
アスパラガスは口に含まれたり。下ネタイメージも濃厚だけど、それがカラフルで可愛らしいのがスーザン・ピットなんだろう。

顔のない女が仮面を被って劇場へ行き、バッグに詰め込んできた彼女の夢たちを、劇場の観客たちに見せる。
たくさんの観客たちはストップモーション・アニメで表現されていて、ゆらゆらと漂い出る彼女の夢たち(これは二次元アニメ)との合成が素晴らしかった。

ノイズっぽい音楽が、もの凄く好き。(音楽はリチャード・テイテルバウムという、実験音楽家だそう)

「ジェファーソン・サーカス・ソング」Jefferson Circus Songs 1973
クラウンのメイクをした少女たち。薔薇柄の牛みたいな怪物のまばたき。(チラシによると“薔薇に囲まれ舌舐りをするチェシャ猫”だそう)結合した体を持つ少年たちはストッキングを顔に被っていた。

人間をつかったアニメのカクカクした動きがツボ。淡いピントの映像と、どこか懐かしいムードの電子音楽がよいかんじ。

「ジョイ・ストリート」 Joy Street  1995
都会の一室で、自殺を図る孤独な女。灰皿にくっつていたネズミの人形が、彼女を癒す。

ネズミの人形は、どうみてもパチものミッキー○ウス。ぎこちなく動きだした人形のタプタプ感と、歩く時のグチョグチョいう音が気持ち悪くて気に入った。

「エル・ドクトール」 El Doctor  2006
酒浸り老医師が、人生最期に見た夢。

男の腹からズルズルと引きずり出される腸の果てしない長さ。
馬の顔をした女性患者との睦言。
だだっ広い産室で、次々と産み落とされる奇形の子供を取り上げるその祝祭的な幸福感。
メキシコが舞台ならではの、魔術的な雰囲気に満ちていた。

2007.12.13 シアター・イメージフォーラムにて (イメージフォーラムのサイト

 

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