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『ハンモック』ー第7回東京フィルメックスー

Hamaca第7回東京フィルメックスで、パス・エンシナ監督『ハンモック』を観る。

南米パラグアイの映画は、静かな静かな静かーな物語だった。

潔いまでに動かないフレームに、監督の意志を強く感じさせられた。

森の中でハンモックを吊るし、語り合う老夫婦。

彼らの会話はとても静かで、ポツポツと繰り出される言葉が醸し出すしみじみとした雰囲気は、2人で過ごした長い年月を滲ませる。
彼らは何かを待っている。雨が降ること。犬が鳴き止むこと。そして、戦争に行っている息子が帰ってくることを。
諦めとか、希望とか、相手を思いやる気持ちとか。絡まり合いながら、とりとめもなく続く会話にジーンとさせられた。

ハンモックを映す画面と、空を映す画面が繰り返され、そのリズムが気持ちよくもあり、フっとトリップしたりもした。
もう少し、昼間から夕方へと変化する光を感じさせてくれたら、もっともっと引き込まれてしまっただろう。
話される言葉を直接理解することができたら、というもどかしさも感じた。
下部の英語字幕、横に日本語字幕。どちらも読もうとしてしまうので、映像で見せるタイプの映画を鑑賞するには、画面への集中が削がれてしまうのは仕方がないのだよな。

ある意味実験的なアプローチのアート映画かと、ちょっと思ったりしたけれど、そうじゃなかった。エンドクレジットで流れるギターもさわやかで、しみじみとした余韻が残った。

余談)パラグアイだからスペイン語だと思っていたのだけれど、違う気がしたので調べてみた。この映画の言葉は、“グアラニー語”だった。
パラグアイの公用語はスペイン語とグアラニー語で、90%以上が両言語を話すのだそう。

有楽町朝日ホールにて(10/24鑑賞)

第7回東京フィルメックス 

監督:パス・エンシナ

Hamaca Paraguaya  2006 パラグアイ

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コメント

お久しぶりです。

>エンドクレジットで流れるギターもさわやかで
ギターの音が好きなので、この辺の情報がもう少し
わかると嬉しいです♪

うきさん、こんばんは。
ギターお好きなのですね。わたしも好きです。
クレジットによると、オリジナル音楽は、オスカル・カルドソ・オカンポというアルゼンチンの人でした。そのくらいしか情報がないのです。
カルロス・サウラ監督『タンゴ』で、音楽監修していて、出演もしているらしいです。多分ミュージシャン役?
この映画のエンディングは、タンゴとは関係ないギターのみの明るい曲でした。クラシックをベースにした現代のギター音楽っていうかんじかなぁ。説明がへたくそですみません。

多分、この映画は日本での公開はムリな作品だと思いますー。

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第7回東京フィルメックスにて鑑賞した作品メモ今年もありがとう、フィルメックスぅ! 素晴らしいです。満足です。いろんな意味で。 これですよ、これ。作家主義、バンザイ。 なんか、スピリチュアルなものが多かった。 映画って、言葉では語れないものなんだよなー。うー 公式サイト 『叫(さけび)』 に続いて観たもの ▼ダニエル・シュミット追悼上映 『ヴィオランタ』 Violanta スイス/1977 監督:ダニエル・シュミット スイスの作家コンラート=フェルディナント・マイ... [続きを読む]

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