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『嫌われ松子の一生』

Matsuko絵に描いたように転落していく松子の人生を、過剰なまでに作り込んだ映像で語っている。映像は、ディズニーアニメのようだった。

昭和22年、福岡県に生まれた川尻松子は、中学校の教師となるが、ある事件が原因でクビに。ついにはソープ嬢となり、同棲中のヒモを殺害して刑務所に服役する。

松子は、いつでも愛を求めている。少女時代は父親の愛を求め、得られない。そして、愛を求めて男性遍歴を重ねるたびにますます不幸になってゆく松子。

中学校をクビになって自棄になり家を飛び出す松子が、重病の妹が止めるのを振り切って、妹に対する思いを叫ぶ場面には、グッときた。自分が愛されている自信がない、不器用な松子が切なかった。

でも、それからの転落劇にはあまりノレなかった。
ポップな映像処理や、ミュージカルな場面の挿入など、ギミックの数々は、それなりに楽しむことはできた。
あまりにも悲惨な物語だから、ファンタジー映画のように処理してエンターテインメント作品として作り上げたという意図はわかるんだけど、なにか不思議な気持ちで観てしまった。
中谷美紀の演技が、ファンタジーな雰囲気から浮いている気がしてしまうのだ。熱演だとは思うけれど、映画のパーツとしてハマっていないようだった。
わたしは中谷美紀が苦手(というか嫌い)で、良いと思ったことがないので、余計そう思うのかもだけど。

監督は、松子のことをどう思っていたんだろうか。とにかく愛は感じられない気がした。
瑛太が演じる甥っ子が、最後に松子を理解してあげたみたいだけど。それでもなー。

BONNIE PINKは、この映画で復活したのかな?「Heaven’s Kitchen」持ってたし、好きだったなー。「LOVE IS BUBLLE」は耳に残って、時々口ずさんでしまう。

中島監督本人が、上映した映画の状態を確かめたというシネクイントで観たかったのだけれど。

テアトルダイヤにて(公式サイト

監督/脚本:中島哲也
原作:山田宗樹 「嫌われ松子の一生」
撮影:阿藤正一
音楽:ガブリエル・ロベルト、渋谷毅
主題歌:BONNIE PINK
出演:中谷美紀、瑛太、伊勢谷友介、香川照之、市川実日子、黒沢あすか、柄本明

2006 日本

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コメント

中学生に歌を教える松子@舟の上、刑務所の中で、理髪屋@荒川良々との生活を夢見ている松子が好みでした(^^ゞ
私は、中谷さんは「約30の嘘」@映画がよかったかな。松子@映画ではじけて次回からはって期待してるのですが、まだ、次の作品みてません(^^ゞ

中谷美紀は『力道山』の時がすばらしかったです。あと、韓国語のホテルのやつなども。

悠さんですよね?こんばんは。
舟の上で歌う松子は、美しかったですね。家を出て行くまでは、好きかもしれないと思って観てました。
わたしには、はじけようとする意識だけが表に現れているように思えて、そこがイヤでした。
中谷美紀は、これが最新作だと思いますよ。

かえるさん、こんばんはー♪
『力道山』は見逃しましたー。すばらしかったのですね。
やっぱり観ればよかったな。
わたしは、その昔に観た『BeRLiN』という映画が大嫌いなので、その印象がずーっと後を引いています。

とりあえず、『LOFT』は観るので期待しているんですが、どうでしょう。

あれ、ハンドル名落として書いてます。m(__)m。

いわいさん、こんにちわー。
私も、この作品。途中から疲れてきてしまった感じがありました。何だか松子にイライラしてしまって。
>監督は、松子のことをどう思っていたんだろうか。
この答え、私も知りたいなー。原作はドーンと暗い世界観と聞いているから。あ、でも。読んでみようとは思ってないですけどねぇ。

悠さん、こんばんは。
トラックバックがあったので、わかりました。
お気になさらずにですー。

隣の評論家さん、こんばんはー。
コメントとトラックバックありがとうございました。
わたしは、松子のことは嫌いじゃないのに、映画のトーンにノレないーって、かんじでした。


隣の評論家さんも知りたいですか?ですよねー。
監督は、松子のことを好きじゃない気がしちゃいました。愛を感じられたら良かったのに。
それでも、甥っ子には愛のあるコメントを言わせたりして、結局どうなの?って、思いました。

ご無沙汰してます~。
『松子』映画館の一列目の端っこで見ました。

監督は松子を愛してますよ(勝手に断言)。
ただ、原作者や中谷美紀の松子への愛とは全然違うけど。
映画は監督の愛によってハッピーエンドとなったと思います。

でも、若いときなら、結構引いたかもしれないな~、あの映画。
やっぱり年齢を選ぶようで、一緒に行った友人と私だけ
局地的に受けていた場面もありました。
監督と同じ年なんですね、私。
懐メロや当時の雰囲気を模した曲なんかも楽しかったです。

ありのみさん、こんばんは。お久しぶりです〜♪

監督は松子は愛しているけど、中谷美紀のことは愛してないというのが、ぴったりくるかもしれないです。
わたしにも局地的に大受けした場面もありましたし、映画を楽しまなかったわけではないのですよ。
全体として、中谷美紀が浮いている気がして、それが気になってしまいました。
過剰なのは、嫌いではないのです。

あ、なぜだかTBがはじかれちゃうみたいなんで、
コメントだけ残します(汗)。

私は、松子も中谷美紀も好きになれなくて
見終わった後、ひたすらドッと疲れました。
個人的に、松子のダメダメ加減と自分の弱さが
「ダブル」ところがって、イタすぎて辛かったのかも(苦笑)。

監督さんは、松子に愛があったのですかねぇ??
うーーーーーん。私もギモン。

ゆっこさん、こんばんは。
この際開き直って、「中谷美紀以外は面白かった」と言ってみます。ウフ
宮藤官九郎なんて、いい味出してました。
わたしも、観終わって妙に疲れちゃいました。自分は松子とダブっていないと思いたいですがー。

CGとかそういうものにかなりこだわっているようで中島監督、
いろいろ施すことに信念を持ってらっしゃるようですが、
その時点で僕の映画の趣味趣向と大きな隔たりがあるように感じました。
監督がキャラクターを愛してるかどうかって結構大事だと思うんですよね。
ギドクには愛情が感じられます。
清はあまり愛してないように思われますがw

現象さん、こんばんは。
わたしは、CGとかのギミックを嫌いではないのです。『下妻物語』なんて、とても素晴らしい作品だったのですよー。
現象さんの趣味とは違ってましたか。確かにくせ者系の監督のようですね。
ギドクには愛があるは、同感ですー。だから、悲惨なことを描いても、不快感を抱かないように思います。
そして、黒沢清についても、確かに同感です。。
愛は大事だけど、それだけではないのですよね。難しい。

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