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『八月納涼歌舞伎』第一部

本日は連れがいるので、久しぶりの一等席。前から2列目のほぼかぶりつき。
役者の体温が伝わってくるような臨場感は、やっぱりいいなー。
細かい芝居がよくわかって、楽しい。

一、「慶安太平記(けいあんたいへいき)」河竹黙阿弥作
    丸橋忠弥
三代将軍家光から、幼い家綱が将軍になった慶安四年。由井正雪は幕府の転覆を企て、江戸城攻撃を任されたのが丸橋忠弥だった。

前半は、酒ばかり飲んでいる丸橋忠弥が酔態をみせつつ、実は企みを持っているということを見せる。
江戸城外堀の出茶屋で江戸城の番人たち3人が飲んでいる様子が面白い。勤務中の昼間っから酒を飲んでいいの?結構アバウトな勤務状況なのだろうか。その酒盛りに混ざる丸橋忠弥。そこへ寄って来た犬が、ブチで可愛い。しっかり巻き尾。その犬に石を投げるふりをして、堀の深さを測る。堀の深さを測ってどうするの?という疑問も持つけれど、丸橋忠弥が何か企んでいて、ただの酔っぱらいではないことがわかる。
妻おせつと妻の父親にどうしようもない酔っぱらいだと見限られた時、企てを明かす。どうしようもないフリをしているっていっても、意味があるのだろうか、とちょっと疑問。それとも、マークされている一派だったのか?
しっかりもので気丈な武家の妻が、扇雀によく似合っていた。父親は市蔵なので、安心。
そして、後半は立回り。といっても、始めは全然凄くないので、がっかりしてしまいそうになった。しばらくして、丸橋忠弥が井戸水をザバッとかぶってから、派手な立回りが開始。
歌舞伎の派手な立回りをいろいろと集めたかんじなのだけれど、橋之助ががんばっていた。
放射状に組んだ縄の上に乗ったり、戸板を並べて屋根まで駆け上がったり、戸板倒しもやった。特に“戸板倒し”は、後ろのおぢさんが「うぉー」と叫んでいるくらい、受けていた。
前の席だったので、気合いをいれる声が聞こえてきた。大変そう。
立回り前半はいらないのではないかと思うのだけど、ウォーミングアップとして必要なのかも。
丸橋忠弥:橋之助、松平伊豆守:染五郎、弓師藤四郎:市蔵、忠弥女房おせつ:扇雀

二、「近江のお兼(おうみのおかね」長唄囃子連中
福助は、あまり可憐に見えないのだった。荒馬というには、馬が可愛く見えてしまう。
それでも、白布を晒す布晒しは楽しい。
花道でお兼がえび反りしている時、目の前で馬が、前足を上げていた。前の席からは、両方見ることができないのだった。
近江のお兼:福助

三、新作舞踊劇「たのきゅう」
わかぎゑふ 脚本
三津五郎のリクエストで、わかぎゑふが脚本を書いたという新作舞踊。
落語の「田能久」をもとにした、民話のような話。

芝居の一座を率いる“たのきゅう”は人気者。劇中で、初舞台の坂東小吉と名題昇進の三津右衛門の挨拶をうまくいれていた。一座の役者たちが、それぞれ細かい芝居をしていて、とても楽しそう。巳之助の太鼓演奏もなかなか。
舞台美術が、民話風でとても可愛らしい。中央に小高い盛り上がりがあって、それが舞台や山に変わる。もしかすると、三階からのほうがよく見えたかもしれない。

たのきゅうが、家に戻る途中で出くわしたおろち。老人で悪役メイクの染五郎が面白い。かなりノリノリで、おろちを演じていた。「シャーッ」という声が個人的なツボ。こういう柔らかい役の染五郎は、色気を感じられてとても好き。

たのきゅう:三津五郎、おろち:染五郎、きゅうきゅう:弥十郎、けんきゅう:巳之助、ぴんきゅう:新悟、ぽんきゅう:小吉、ちょっきゅう:亀蔵、さんきゅう:高麗蔵、いっきゅう:秀調、たのきゅうの母:扇雀

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