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『やわらかい生活』

Itsonlytalk 蒲田の街並がよいかんじ。
こんなやわらかい空気に包まれて暮らしてみたいかも。

一流大学から大手企業の総合職とキャリア街道を突き進んできた橘優子。しかし、両親と親友の突然の死をきっ かけにうつ状態へと落ち込む。
そんな彼女は、蒲田へ引っ越してきた。

ネットで知り合った男性と、合意の上とはいえ痴漢プレイをしてしまうというのは、なんだかなーだけれど、優子にはそういう後腐れのない関係が楽で良いのかもしれない。痴漢をするなら場末の映画館ということで蒲田を知った優子は、この“粋”のない下町を気に入って住むことにした。
そして、彼女と出会う男たち。大学の同級生でEDの議員、まだ若いうつ病のヤクザ、いとこの祥一。
痴漢Kさんは田口トモロヲ、元同級生は松岡俊介、ヤクザは妻夫木聡、いとこが豊川悦司だなんて恵まれているじゃないの、と思ってしまうキャスティング。
女の友だちがいないのは、意図的に深い関わりを避けているということなのだろうか。
廣木隆一監督と寺島しのぶコンビの前作『ヴァイブレータ』でトラックに乗った王子さま役だった大森南朋は、あんまりな振られ役でゲスト出演。

寺島しのぶは、あまりバリバリのキャリアだったようには見えないけれど、生活臭ある存在感はやっぱり凄い。男たちとのやり取りは生々しくて、居心地悪いほどだった。

仲が良かったいとこ。血の繋がりがあって、ちょっと微妙な間柄。転がり込んできた祥一はひたすら優しくて、それは恋愛ではない安心感があるからなんだろう。
祥一が優子のデジカメで撮った写真を、祥一がいなくなった後で優子が見る場面が良かった。祥一の目を通してみる蒲田は、ちょっと違う顔をみせてくれた。
そして、金魚のうどんとそば。

優子が孤独を受け入れるラストは、ちょっと悲しかった。

シネ・アミューズにて(公式サイト

監督:廣木隆一
原作:絲山秋子「イッツ・オンリー・トーク」
脚本:荒井晴彦
撮影:鈴木一博
音楽:nido
出演:寺島しのぶ、豊川悦司、松岡俊介、柄本明、田口トモロヲ、妻夫木聡、大森南朋

2005 日本

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コメント

結構、というか、かなり悲しいラストでしたね。
そこから這い上がっていけるのか。
しかし辛い時に辛いことが重なるのは世の常でして、
優子にエールを送りたいです。
やっぱり生々しさが寺島しのぶの魅力でしょうか。
「ヴァイブレータ」も生々しかったなぁ。
主人公の女の人のカメラを、
男が内緒で使ってその時の写真を後に見る。
というのは以前ピンク映画でも見たことがありました。
良いシチュエーションですよね。

現象さん、こんばんはー。
豊川悦司のことがとても好きだったのです。特に声が。
最近、すっかり観なくなってしまってて、こういう軽い役で出会えてうれしかったです。
悲しいけれど、優子の前向きな変化を感じることができたので良かったとは思うのですが、別に死ななくてもいいじゃないのー、と感じてしまいました。
原作読むと違うのかもしれないですね。

同じ風景を撮ったとしても、自分が撮った写真かどうかって、案外はっきりわかるものですよね。
フィルムカメラだとプリントするから余計わかりやすいかも。
なかなか良いシチュエーションですよねー。
“内緒で”というところがなかなか。

こんにちはん。トータル的には『ヴァイブレータ』にはまるで及ばずだったかな。
銭湯に通いたいと思ったとしても、とりあえずはフツーお風呂付きアパートに住まないものかなぁ。ましてや、隠したい肌ならば・・・。気のいいお兄ちゃんとはいえ、初体験イトコだったらトラウマにならないかなぁ。どんなに屈折しても、見ず知らずの人と痴漢ごっごは怖くないかなぁ。などなど理解できない点は多かったのですが、孤独感などには共感しちゃったし、全体に流れる空気感はとても好みでした。日常の雑踏の音たちがよかった。

かえるさん、こんばんはん♪
『ヴァイブレータ』は、ほとんど2人だけでみせてましたね。
こちらは、ちょっと引き気味の気持ちで観てしまった気がします。
わたしも孤独感には共感できたんですよね。
冒頭に、原作から取ったのだろうけどなーと思ってしまった台詞があって、そこで冷めてしまったのかも。
特に痴漢ごっこはなー。
日常の雑踏の音たちは、とても良かったです。蒲田がやさしい町に思えました。

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せつなくてあたたかい。辛いことをやわらかく包み込む出逢いたち。 蒲田へ引っ越してきた元バリキャリの35歳独身橘優子とちょっと変な男たちの物語。蒲田ねぇ。いいかも。 屋上の観覧車にはすごく惹かれるなー。 ゆったりとした日常の空気感がとてもステキ。 街の雑踏の音たちが耳に心地よい。 やわらかく、やわらかに、やわらかな生活ができたらいいね。 寺島しのぶにはやっぱりこういう役をやってほしい。『単騎、千里を走る』みたいな使い方には意味がない。豊川悦司って、ルックス的には好みじゃないし、彼の... [続きを読む]

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