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『初恋』

Hatsukoi「三億円事件の犯人かもしれない」と語る女子高生。
宮崎あおいの瑞々しくも強い眼差しには、やはり心惹かれてしまうものがある。

1968年に東京で起こった“三億円事件”の犯人が18歳の女子高生だったら、という大胆な仮説。そして、その裏に秘められた“初恋”の思い出を描いている。

18歳の女子高生みすずは、学校でも、引き取られた親戚の家でも孤独だった。離れて暮らしていた兄が突然現れ手渡したマッチを頼りに、新宿のジャズ喫茶を訪れる。
薄暗い階段に気後れしつつ、店内に進んだみすずは、兄たちの仲間に加わった。
孤独だったみすずが初めて仲間を持って、そのジャズ喫茶が居場所になっていく。
そして出会った岸から持ちかけられた犯罪。

1968年の東京が舞台で、街並みや風俗など、再現された時代の空気は、体験したことはないのに何となく懐かしいような気持ちにさせられてしまう。
みすずが回想する物語は、彼女の関わる人物以外の顔がなくて、とても個人的なものに感じられた。みすずの笑顔にホッとしたり、「共犯者」という言葉にときめいたり。犯行の結果を知ってはいるけれど、みすずと一緒に一喜一憂した。
白バイ警官になったみすずがヘルメットを脱いで、長い黒髪がサラリと現われるその瞬間には、快感があった。
やはり、宮崎あおいには、やられるしかないのだった。

“初恋”という、ちょっと気恥ずかしいくらいに甘い響きの言葉とは裏腹に、予感された永遠の別れは切なかった。

『水の中の八月』が大好きだった小嶺麗奈。こういう役を演じるようになったとは、と軽くショック。

シネカノン有楽町にて(公式サイト

監督:塙幸成
原作:「初恋」中原みすず著 (リトルモア刊)
脚本:塙幸成、市川はるみ、鴨川哲郎
出演:宮崎あおい、小出恵介、宮崎将、小嶺麗奈、柄本佑、青木崇高、松浦祐也、藤村俊二

2006 日本

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コメント

邦画は、ユーモアある会話がないので、見るのは、ちとつらいときがあります(^^ゞ。この映画、「キシが万札を警察に送りつける」ってのがリアリティがないや、と思ってましたら、原作では、違ってました。
宮崎あおい、よかったですね。
ジャズ喫茶通ってましたけど、あーいう危ないところにありませんでした。あ、地方都市の話ですけど。危ないところは別の場所にありました。デモもいってましたけど。

悠さん、こんにちは。
実は、わたしも途中で落ちそうになりました。
ず〜っと、まったりとした雰囲気でしたよね。
悠さんは、この時代を実際に体験されているのですね。
懐かしさは、体験していないからこそ感じられたことなんだろうと思います。
宮崎あおいを観に行ったので、その点では満足でした。
笑顔が可愛かったです。

こんにちは。コメントをありがとうございます。
宮崎あおい、彼女は本物ですね。ため息ものです。
ジャズ喫茶には、日参していた高校生でした。ちょうど、みすずくらいの年齢でしたか…。(^^;) でも、ジャズバーは、知りません。<当たり前だ!(爆)

わかっていても、日記に綴られた言葉をみすずが読むところでは、泣けてしまいました。

こんにちはー。
迷ったすえにこれも観たのですけど、あんまりピンとこなかったですぅ。
(で、myレヴューは省略ー)
ただのあおいたん萌えエイガ?
『好きだ、』の方が好きだ、
『バッシング』も映画としてはあむまりだったし。
『やさしい生活』はよかったんだけど、『ヴァイブレータ』ほどでもなく。
松子はおもしろかったけどどうも・・・。
そんな近頃邦画の中、DVDで観た『せかいのおわり』と『蛇イチゴ』が気に入りました。
どちらも女性監督なんですよね。
というわけで、『ゆれる』に期待ー

あかん隊さん、こんにちは。
宮崎あおいは、良いですねー。ホント。

> ジャズ喫茶には、日参していた高校生でした。
ひょえー、素晴らしいですー。(尊敬)
わたしなんて、田舎者だったし、かなりコンサバな高校生でした。ふぅ、懐かしー。
40年経ったというみすずの声も、宮崎あおいでしたね。
あまり、過ぎ去った年月は感じられなかったかも。

かえるさん、こんばんはー。
> ただのあおいたん萌えエイガ?
そうでしたよねぇ。
すっかり、あおいタン萌え〜なワタクシなので、それでオッケーでした。(きっぱり)
わたしも『好きだ、』のほうが、好きですよー。
『バッシング』はわたしも観ました。ふーん、ってかんじでした。気合いをいれて臨んだけど、肩すかしだったかな。
『やさしい生活』は明日。松子は、来週かなー。
『蛇イチゴ』は公開当時に観ましたよん。宮迫のあやしー存在感とつみきみほの堅物っぷりが良かったです。
『せかいのおわり』は観ていないっす。
『ゆれる』には、大きく期待しております。でも、期待が大き過ぎると良くないから、少し鎮めておかないと。

やわらかい生活でしたー
バッシングの有子も蒲田に引っ越せばよかったのにー。

かえるさーん♪
一緒に間違えてしまいましたー。くすん。
“やわらかい”も”やさしい”も似てますよねー。

いわいさん、こんばんは!
うーむ、TBがうまく貼れませんでした・・・。

あおいタンは良いですよ、あおいタンは!
3億円でも3兆円でもドンドン持ってけ!ですよ。
しかしこの作品、若干地味ではありますがジックリと丁寧に作られていてすごく好感が持てました。1960年代後半の風景も興味深く楽しむことが出来たし。
小嶺麗奈さんは『ユメノ銀河』のうぶな女車掌役が印象深かったです。随分変わってしまいましたね・・・。

Kenさん、こんばんは♪
あおいタンは、良いですよね!
警官のコスプレには、ゾクゾクしました。
1960年代の雰囲気を丁寧に作ってましたよね。知らない世代にも、懐かしさを感じさせるくらいに。

おっ、『ユメノ銀河』ですね。不思議な雰囲気の映画でしたよね。しばらく、「とみこさん」「ちえこさん」ごっこしてました。
こういう変貌をみせられると、時は過ぎていくということを実感してしまいます。

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ジャズ喫茶にあつまった面々は、男は、キシを残して死んじゃうんだ。お母さんは、顔が [続きを読む]

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