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『デッドマン』ーBOW30映画祭ー

Deadman なぜか見逃していて、ずーっと観たかった作品。
スクリーンで観ることができて、本当にうれしい。

19世紀後半、アメリカ東部のクリーヴランドから西部のマシーンに来た会計士ウィリアム・ブレイクは花売り娘セルを助け、彼女の部屋へ誘われる。セルの許嫁だった男が現れ、撃った銃弾が花売り娘を貫いてブレイクの心臓の脇にくいこむ。
町を逃げ出したブレイクは、“ノーボディ”と名乗るネイティヴ・アメリカンに助けられた。ノーボディはブレイクの名を聞いて、イギリスの死んだ詩人だと思いこみ、“デッドマン”と呼んだ。そして、2人の旅が始まる。

蒸気機関車に乗って東部から西部へと向かう。乗客の服装や雰囲気、窓から眺める風景が、どんどん西部的なものへと変わっていく。その描写が素敵で、ドキドキする。
そして、到着したマシーンの町は、西部劇な世界。荒くれ者が歩いている、寒々しい雰囲気。酒場で出会った可憐な花売り娘。

そこから逃げ出したブレイクは、ノーボディを道連れに、異世界へと踏み込んでいき、自分の死へ向かって旅をする。
詩的雰囲気に満ちた美しくて不思議な体験。

白黒映像が官能的に思えるほど美しい。特に、グレーの階調が凄い。画面が暗転するのが、気持ちよくて、夢の世界に落ちていくように思えた。
そして、ニール・ヤングによる渋い渋ーいギターの音。これは、即興で演奏されたらしいのが凄い。白黒の映像との合わせ技でメロウで乾いた雰囲気が全体を満たしている。

印象的な場面がたくさん。
花売り娘が作った紙の花が落ちている泥濘。
殺し屋たちが、肖像画に向かって何回も銃を抜く楽しそうな顔。
仔鹿の死体に寄り添うブレイク。

“ノーボディ”のゲーリー・ファーマーや、ネイティヴ・アメリカンの村の雰囲気も素晴らしい。
ジョニー・デップの佇まいについては、言うまでもなく。

どうしてこの映画を観ていなかったのか不思議。大事に観ようと思い過ぎて、見逃してしまった作品のひとつなのだ。
この映画のためにジョニー・デップは、『ニック・オブ・タイム』のプロモーションを抜け出して来日したそうだ。その『ニック・オブ・タイム』は観ているのにー。

シャンテシネにて(BOW30映画祭

監督/脚本:ジム・ジャームッシュ
撮影:ロビー・ミュラー
音楽:ニール・ヤング
出演:ジョニー・デップ、ゲーリー・ファーマー、ミリ・アヴィタル、ランス・ヘンリクセン、ロバート・ミッチャム、ガブリエル・バーン、ジョン・ハート、イギー・ポップ、アルフレッド・モリナ

1995 DEAD MAN アメリカ

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