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『カリスマ』『ワタナベ』『ココロ、オドル」

Charisma シネマヴェーラ渋谷に通う。
黒沢清による「絶対に成熟しない」KUROSAWA映画まつり”で、またまた、2本鑑賞。

『カリスマ』2000年
“カリスマ”と称される1本の奇妙な木をめぐる寓話的物語。

冒頭、役所広司が演じる薮池という刑事は、人質と共に立てこもる犯人の説得を試みるが失敗し、犯人も人質も両方とも死なせるという最悪の結果を迎える。
犯人から受け取った「世界の法則を回復せよ」という謎のメッセージと、犯人と人質の両方を助けようとした行為、それがこの映画のテーマなのだろう。

“カリスマ”という奇妙な木が生える森では、他の木は次々と倒れていき、新しく植えた木も根付かない。
植林作業をする人々は“カリスマ”が珍しい木だから、プラントハンターに高額で売却しようとしている。
植物学者は、“カリスマ”は根から毒素をまき散らし周りに生える木々を根こそぎ倒していく不思議な力を持つとし、「森全体の秩序を保つ為」に森を一度完全に破壊しようと池に毒を捲いていた。
森の奥にある廃病院に住む青年は、「強いものが勝つ」という信念を持ち、“カリスマ”を守っている。
それぞれの主張と出会いながら、“森全体”なのか“カリスマのみ”なのかという問題に直面する薮池は、そのどちらも助けるという「世界の法則」を見つけた。

破壊された“カリスマ”の後に、新たな“カリスマ”を発見する薮池。その“カリスマ”を巡って、世界は変わり、更に物語は進む。
“カリスマ”は、人によって作られた概念であることは明らかだ。
人は、何かの概念に縋らないで生きていくことは難しいのだろうか。

相変わらずの不気味な廃墟たちが登場。
暗い森は、確かに日本の森だった。

監督/脚本:黒沢清
撮影:林淳一郎
出演:役所広司、池内博之、大杉漣、洞口依子、戸田昌宏、風吹ジュン

『ワタナベ』1993年
関西テレビと宝塚映像共同製作のTVシリーズ、第1話と第12話(最終回)。
ビッグコミックスピリッツに連載されていた窪之内英策の「ワタナベ」が原作。
連載当時スピリッツ読者だったが、この作者の漫画は大嫌いだった。
で、やはり、映画もダメだった。こういうあからさまな「今が大事」とか「地球を大切に」というのは、本当に苦手。
一緒に上映される『ココロ、オドル』のために、我慢した。

『ココロ、オドル』2004年
雑誌「Invitation」のために撮り下ろした、自主製作映画だそう。
本当に、自主製作らしい作品だった。
旅人の浅野忠信が、漂流する人々と出会い、受け入れられ、人々は変容し、境界を越え、そして別れる、というのを台詞はなしで描いている。
退屈といえば、退屈。

監督/脚本/撮影/編集:黒沢清

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