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『ブラザーズ・グリム』

テリー・ギリアム監督によって作り込まれた童話の世界。

brothersgrimm19 世紀。 兄のウィルと弟のジェイコブのグリム兄弟は、地方の村々を旅して民話を蒐集しながら、魔物退治を行っている有名な兄弟。しかし、退治する魔物の正体は兄弟 たちが仕込んだイカサマだということが、統治国フランスの将軍にばれてしまい、マルバデンの森で発生している、少女失踪事件の調査を命じられた。

妹の医療費を作るために牛を売りに行ったジェイコブが、魔法の豆を持って帰ってくる冒頭のシーンから、いきなり、魔物退治のおどろおどろしい場面ま で時間が飛ぶ。なにか怪しい雰囲気のグリム兄弟。(グリムのスペルは、Mが2つ!)作り込みバリバリだと思っていたら、本当にグリム兄弟の仕込みという設 定だった。

フランスの将軍に雇われて、マルバデンの森の事件に巻き込まれてからは、グリム童話の世界が始まるんだけど、ちょっと物足りなく感じるのは、毒が足りないせい。

水はけが悪くて地面が泥でぐちゃぐちゃとしている村の風景はとても好き。
でも、マルバデンの森は、もう少し暗くて陰鬱であって欲しかった。ちょっと明るくて、セット臭さが漂ってしまう。

印象に残った場面はたくさんあったから、良いことにしよう。
最も印象に残ったのは、水に浮かぶ少女たちの姿。

ジョン・エヴァレット・ミレイの「オフィーリア」(ロンドン テイト・ギャラリィ)を思い出させられた。狂って、溺れ死んでいく時のオフィーリアの絵には、美しいけれども息苦しさを感じる。それとよく似た姿の少女たちは、ガラスの靴を履かされた。

女の子の顔が溶けるところも含めて、泥人形(ジンジャブレッドマンって言ってたけど)は面白かったし、狼絡みのCGは好きなテイスト。

すかした将軍の話すフランス訛りの英語とか、拷問を芸術に高めた男が話すイタリア訛りの英語とかも、性格を表しているみたいで笑える。

ヒロイン役が、キーラ・ナイトレイを暗くしてワイルドにした感じだった。ナスターシャ・キンスキーのようにも思えて、かなり好み。

当然、鏡の女王役のモニカ・ベルッチさまの美しさは、素晴らしかった。
鏡に映る美しいお姿とベッドに横たわる恐ろしい姿のギャップが素敵だったし、鏡の破片とともに崩れるサマも美しく、これはじゅーぶん堪能〜。

音楽がいただけないと思っていたけど、同時上映の『ポビーとディンガン』と同じダリオ・マリアネッリ。音楽つながりのセレクションなのか?

ギンレイホールにて(公式サイト

監督:テリー・ギリアム
出演:マット・デイモン、ヒース・レジャー、モニカ・ベルッチ、ジョナサン・プライス、レナ・へディ、ピーター・ストーメア

THE BROTHERS GRIMM  2005  アメリカ=チェコ

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