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『単騎、千里を走る』

高倉健が主演を演じる、チャン・イーモウ(張芸謀)監督作品。
高倉健といえば、不器用で無口。そんな健さんのイメージを活かしつつ、健さんはいろいろと挑戦させられている。チャン監督は、健さんのことをとても好きなんだろうと思う映画だった。

tanki-senri長い間疎遠だった息子が重病であることを知り、息子の研究していた仮面劇を撮るために、単身中国に向かう親父。
しかし、いろいろな困難が待ち受けるのだった。

健さんは漁師の高田剛一。ヴィデオの配線もできないくらいに不器用な男だ。
息子が重病だと聞いて、いきなり中国に向かい、言葉の通じない中国で立ち尽くす姿は、観ていていたたまれないくらいに居心地が悪い。
だいたい、いきなり中国に向かったけど、そんなこと息子は望んでいなくて、ただのひとりよがりなのでは、と思ってしまうので、更に居心地が悪い。

でも、本当にそういうお話しなのだとすぐに知れる。健さんが、疎遠になっていた息子との仲をなんとか修復しようとひとりで勝手に考えた結果、異国でいろいろと経験し、自分の気が済むように行動する姿を眺める映画なのだ。

次から次へと出現する困難にも、黙って見つめることで立ち向かう。
健さんには、寡黙な立ち姿が良く似合う。
だから、健さん本人による饒舌なナレーションには、ちょっと違和感があった。
しかし、チャン監督はツボを外さない。ラスト近く、ヤンヤンとの別れのシーンでの健さんの背中!何も言葉を交わさなくても、心が通っていることがわかる抱擁。
そして、リー・ジャーミンたちの前で静かにモニターに写し出されるヤンヤンの写真。
もしかすると、ナレーションがあるのはこの場面で言葉がないことを引き立たせるためなのでは、と思えるくらい静かな場面だった。

中国雲南省の風景が美しかった。
出てくる中国の人々はとても良い人ばかりで、我がままで頑固な高田を親身に考えてくれていた。良き国、中国。
中国の観光宣伝映画として、マルでした。

池袋HUMAXシネマにて(公式サイト

監督:チャン・イーモウ(張芸謀)
出演:高倉健、寺島しのぶ、リー・ジャーミン、チュー・リン、ジャン・ウェン、ヤン・ジェンボー

千里走単騎 RIDING ALONE FOR THOUSANDS OF MILES 2005 中国=日本

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コメント

>いきなり中国に向かったけど、そんなこと息子は望んでいない
どんなに思いを込めても、ひとりよがりの行動って思ってみてました、後は、帰りの飛行機に間に合うように録画できるかだけで、興味をつないで観てました(^^ゞ。しかし、帰りの飛行機、どうでも、よかったんですよね(笑)。
アップされてる画像、京都の花見小路、四条よりひとつ北のとおりによく似てるんですよ。

悠さん、こんにちは♪
わたしも、帰りの飛行機の時間、気になりましたよ。
結局、どうでもよかったみたいですね。
高田さんは、いったい何日中国に滞在したのでしょうね。
”京都の花見小路”というのがあるのですね。
雲南省の麗江市だったと記憶していますが、とても美しい石畳でした。
にぎやかな観光地として撮られていたけど、ちょっと行ってみたくなりました。

私も、飛行機よく映すなー?と思ってたんですけど、
確か、エンディングロールにどこかの航空会社の名前が出てました。
宣伝ですよ・・・。
ハイ、中国の観光宣伝映画に良いと思います。
でも、反日・反中感情がもつれかけてる現在、
映画がそういう「もつれ」をほどくきっかけになったら
いいナーと思いますので、○です。(笑)

RINさん、こんにちは♪
確かに、航空会社がスポンサーでした。
この映画と『無極』は、中国でヒットしたらしいですね。
日本人が中国の人に優しくしてもらうこの映画、
「もつれ」をほどくきっかけになったら良いですねー。

こんにちは♪
いつもお世話になっています!
「漢字バトン」なるものが回ってきたのですが、もしよろしければ受け取っていただけませんでしょうか?
バトン拒否なさっていたり、ノラなかったらスルーして下さって構いません。
ご一考をよろしくお願いいたします。

ミチさん、こんにちは〜♪
おぉ、「漢字バトン」ですかぁー。。
各所で散見していたバトンなるものを、受け取る日がくるなんて
思ってもいませんでした。(にっこり)
現在、感想が溜っているので、記事を書くのが遅くなるかも
しれませんが、考えてみます〜。

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前評判では、「幸せ三部作」還りしている・・・という噂だったので、 千手観音チャン・イーモウ監督、イーポウからイーモウに戻ったのかな? と偵察に行くことに・・・。{/arrow_r/}   ワケわかんない方はコチラをどぞ   観ての感想・・・。 「幸せ三部作」とも、ちょっと違う気がしますねー。 基本的に、チャン・イーモウって、商業的な計算をしっかりしつつ、 自分のやりたいこ... [続きを読む]

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