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Team ARAGOTO『エビ大王』

ebi-daio2[Team ARAGOTO]は筧利夫を座長とするプロジェクト。その記念すべき第一作目。「ARAGOTO」=「荒事」。

歌舞伎というよりもギリシア悲劇とかシェイクスピアのようなものを強く感じた。2002年ソウル公演芸術祭「作品賞」「戯曲賞」受賞作品。

XC列で最前列だった。スモークにむせそうになる。

古朝鮮、青銅器時代から鉄器時代に移行しようとする、神話と歴史が共存していた時代のこと。
世継ぎの息子に恵まれないエビ大王の息子が欲しいという執念。そのために乱れる国。そして、エビ大王が捨てた末娘パリテギをめぐる悲劇の物語。

想像を絶する男尊女卑の時代だ。女を罵倒する言葉、女であることを呪う言葉が、男からも女からも次々に発せられる。ちょっと不快に思ってしまうくらいだ。
エビ大王の命を奪いにきた死神コンビがコメディ担当。これは、橋本じゅんと河原雅彦が演じているので、安心して身を委ねられる暴走寸前の面白さ。(暴走してたかも?)でも、話しの流れとしてはどうなの、という疑問もあり。
それ以外にも、ギャグっぽい場面をたくさん挿入しているが、これはかなりスベっていたかと思われる。これにはとまどってしまう。
男尊女卑の不快な流れを救う意図があるのかもしれないが、効果的だったかどうかはわからない。

エビ大王が、運命に翻弄されつづけるパリテギと出会い迎えるクライマックスは、ほとんど予測された悲劇。しかし、そこには圧倒的なカタルシスがあった。エビ大王の言葉、行動に宿る迫力ある存在感と威厳。

パリテギ役のサエコは容姿も声も可愛らしくて子供みたいだったけど、良かったと思う。少し何かが足りないと思ってしまうのは、贅沢というものだろうか。

エビ大王というのは、韓国ではおなじみの名前らしい。子供が泣くと「エビがくる! エビがおぶって去くぞ!」と怖がらせるような名前だそう。
でも、日本人にとっては、エビは海老。海老の王様がでてくるコメディかとちょっと思ったりしたし。このタイトルでは、かなり損をしたのではないかと思う。

音楽とか殺陣とか、新感線みたいだと思ってしまった。

青山劇場にて(公演情報

作 :洪 元基(ホン・ウォンギ)
訳 :馬  政熙(マ・ジョンヒ)
演出:岡村俊一
出演:筧利夫、サエコ、橋本じゅん、河原雅彦、伊達暁、佐田真由美、こぐれ修、円城寺あや、佐藤アツヒロ

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