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『ALWAYS 三丁目の夕日』

ビッグコミックオリジナルで西岸良平が連載している「三丁目の夕日」の映画化。
オリジナルをかれこれ10年以上読んでいるけど、多分読みはじめた時から連載はあった。最新号は751話だから、ものすごーく長期間連載していることになる。
最近やっと慣れてきたけれど、この連載のまっすぐな叙情性とノスタルジア、ちょとウェットなかんじをずっと苦手に思っていた。

3chome多分、映画も苦手そうだと思っていたので足を向けにくかったんだけれど、堤真一のファンだし、ビジュアル処理が素晴らしいと評判だし、覚悟してみることにした。

始まってからしばらくは、過剰な音楽にやっぱりなぁという気持ちになってしまう。
それでも、みていくうちにすっかり引き込まれてしまった。テンポのよい展開、丁寧に積み重ねられたエピソード。ベタな話しだと思っていたが、それほど強引に泣かせようとしていないことに好感が持てる。

堤真一の短気な頑固親父は予想通りはまり役。明るく優しいお母さんは、薬師丸博子。鈴木オートの一家三人のアンサンブルはばっちり。
駄菓子屋をやっている売れない小説家役の吉岡秀隆がとてもハマっていて面白い。鈴木オート(堤真一)に吹っ飛ばされて、くるりと回転してから地面にのびる姿がキマッテいてステキだ。
主要な子供役の二人もなかなか。可愛いだけでなく大人と互角に勝負しているかんじが良かった。

昔は良かったとか、忘れてしまった大切なものを思い出させてくれるとか、そんなことは全く思わないけど、幸せなファンタジィとして楽しめた。

宣伝コピィに「携帯もパソコンもTVもなかったのに、どうしてあんなに楽しかったのだろう」とあったが、だからこそ楽しかったのではないかと思う。選択肢がないから、老若男女が同じ力道山のTV番組をみて同じように空手チョップをくり出す、ある意味幸せな光景が出現するのだ。

鈴木家には、多分町の人々よりも少し早めにTVとか冷蔵庫とかの文化が入ってきているのが象徴的。
時代はどんどん変わってきているということを散りばめて、東京タワーと美しい夕日を映し出すラストシーンは感慨深い。

ヴァージンTOHOシネマズ 六本木ヒルズにて(公式サイト

監督/脚本:山崎貴
原作:西岸良平「三丁目の夕日」
出演:吉岡秀隆、堤真一、小雪、薬師丸ひろ子、堀北真希、三浦友和、もたいまさこ、須賀健太、小清水一揮

2005 日本

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コメント

TBコメントそれぞれ2つももらっちゃって恐縮です。
選択肢が少ないために、楽しみや幸せを共有しやすかった昔。
僕も「あの頃は良かった」と懐古趣味に走ることはなかったのですが、
幸せなファンタジーだと感じました。

現象さん、コメントとトラックバックありがとうございます〜。
師走の忙しない気分を和ませてくれる映画ではありました。
映画館では、いつもはみかけないような老カップルがいたりして、「おっ」とか「あっ」とか声を出してました。
なかなか微笑ましかったですわ。

はじめまして。こんにちは。
TBとコメントをありがとうございます。
これだけ老若男女、年齢層を問わずに楽しめる映画は、そうそうないかもしれませんね。仰るように、少しも強引なところがなくて、観ている側への押しつけがないと思います。その分、案外あっさりしているとも思えました。善人しか出てこないのは、ありがたいことです。吉岡くん、「聖人君子」のような役より、こういう役がすてきだと、つくづく感じました。

あかん隊さん、こんにちは。
実は、吉岡くんが出ているものは大抵苦手なにおいがするので、みていないんです。(「寅さん」も「北の国から」もみてません。)
でも、そんなわたしのイメージを覆す怪演でした。
うさん臭いのに情がにじみでているあたり、ちょっと反則気味な良さでした。

コメント&TBどうもありがとうございました。
お返し、遅くなってすみません~
私は、原作を全く読んでいないので、オリジナルに関してはなんとも言えないのですが・・・。
映画自体に関しては、私自身はそれほど「オレオレ、泣かせたるでぇ~!」と言う感じはなかったです。結構笑いを取ってる部分の方が多いと思いました。
なので、余計、「感動した、泣いた」記事続出にちょっとビックリしました。

RINさん、コメントとトラックバックありがとうございます。
最近、エンターテインメントの宣伝は、泣かせることをかなり強調しているように感じて辟易してしまいます。
「泣かせ」を売りにされると引いてしまう人って、少数なんでしょうかね。
この映画、駆け込みですが、見ることができて良かったと思っています。

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