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『空中庭園』をよんだ

先日みた映画の原作を読んでみた。(映画の感想はここ

郊外のダンチで暮らす京橋家。その家族について、娘、夫、妻、祖母(妻の母)、夫の愛人、息子、と六人それぞれの視点で語られていく。

誰にでも一つや二つの秘密はある。もちろん、家族だからってその全てを知っているわけではないし、家族にだけは教えたくないことだってある。
「何ごともつつみかくさず、タブーをつくらず、できるだけすべてのことを分かち合おう」というモットーが、かえって秘密を重苦しいものにしてしまう皮肉。
語り手が変わることによって、浮き彫りにされていく虚ろさ。
家族って何なんだろうか?

映画も恐ろしかったが、ラストに希望の光を感じさせられた。
でも、小説は明るいような乾いた文体で淡々と進んでいて、更に恐ろしかった。

映画のパンフレットに、夫の愛人視点の続編が掲載されている。
映画によせている著者のコメント。
「家族っていったい何なのか。それを知りたくてこの小説を書いた。書いても見つけられなかった答えをこの映画は見せてくれた。」
その答えなのかな、と思わせられる短編だった。

角田光代作。文春文庫。

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コメント

こんにちは♪
そうそう、思い出しました。
本のほうは乾いた感じで書かれていましたよね。
パンフ買ったのですが、読む所が膨大すぎて、まだ角田さんの後日談までたどり着いていません(笑)

パンフにのっている短編を読むために、原作を購入したようなものです。
普段は、もう少し間をおいてから読むようにしているのです。
すぐに読んだので、映画と比べてしまいました。
パンフの短編の感想も良かったらお聞かせくださいませ。

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» 「空中庭園」角田光代 [ミチの雑記帳]
{/book/}「空中庭園」角田光代  ★★★★☆ ストーリー:郊外に暮らす京橋家は「何ごともつつみかくさず、タブーを作らず、できるだけすべてのことを分かち合おう」というモットーのもとに家族を営んでいる。でも、本当はみんなが秘密を持っているのだった。 京橋家4人と祖母、家庭教師の6人の視点から描く連作家族小説。 「かくしごとをしない」というモットーを作るところからして、この家族の不安定さが現れてくる。 家族といっても、お... [続きを読む]

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