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『御園座 吉例顔見世(昼の部)』をみた

maneki 「十八代目 中村勘三郎襲名披露」中の名古屋・御園座へ遠征してきた。
歌舞伎座では見られない、まねきが楽しい。

「お国と五平」この演目に対する予備知識など全くないままに、観はじめた。
幕が開くと、舞台の奥行きをいかした一面のススキ。音楽も歌舞伎っぽくなく、サスペンス調で、何だかいつもと違うかんじ。
奥から、橋之助が演じる五平と扇雀が演じるお国が歩いてきて、休みをとる。ここで、旅の目的が夫の敵討ちだということ、すでに3年が経っていること、五平は奉公してまだ年月が浅いのにもかかわらず旅のお供をしていること、などが語られる。二人が交互にかなりの長台詞を語るんだが、これに飽きることなく、引き込まれてしまう。
「足に豆ができて痛い」と言うお国の足をかいがいしく手当する五平。この場面がかなりねっとりとしていて、ただならぬかんじを匂わせる。
そうこうしているうちに、尺八の音が聞こえてくる。旅の途中、二ヶ月ほど病床に臥せっていた時、宿屋の窓の下で毎日尺八を吹いていた虚無僧ではないか?そして、この虚無僧は敵である友之丞ではないか?と疑うお国。
どんどん近づいてくる尺八、現れる虚無僧。音楽も効果的にはいって、場内の緊張が高まってくるのが感じられる。
虚無僧が編笠を脱ぐと三津五郎が演じる友之丞。その後、お国の夫を殺した理由とか、後を追ってきた理由など、驚愕の事実が次々と明かされていく。

友之丞のあまりにも身勝手な理屈を説得力ある演技で見せる三津五郎。

長々と書いてしまったが、とにかく、三人の濃密な芝居に圧倒された一幕。歌舞伎というよりは、現代に通じる芝居として興味深く観ることができた。

この脚本って誰なんだろうか、と終演後にチェックしたら、なんと谷崎潤一郎作。
音楽は、仙波清彦。うーん、素晴らしかったです。

maku「口上」勘三郎は、とってもリラックスしているようにみえた。

「連獅子」この襲名披露で、最も成長しているのは勘太郎ではないかしら。
仔獅子というには、余裕がありすぎかもと思うくらい、大きくのびのびと踊っている気がした。七之助がんばれ。
終演後、そこかしこから「55回だったわね」「58回よ」「53回もまわしてたわ」と、回数を言う声。みなさま、数えていらっしゃったのね。おつかれさま。

「河内山」これが目当ての遠征だったのだ。
序幕、仁左衛門が演じる河内山は、質店・上州屋に金をせびりにくるようなワルのお数寄屋坊主。ワルな口調もポンポンと小気味よく、キセルの扱いもステキで思わず見とれてしまう。殿様が妾にしたいというのを断って困った状況にある質屋の娘を助けるかわりに、法外な要求をするやり取りも楽しい。
二幕目、権力絶大な寛永寺のお使い僧に化けてお屋敷に乗り込む姿は、序幕とのギャップがステキ。出雲守を演じる三津五郎が 無体なんだけどお殿さまらしくてやっぱり良い。ご使僧に化けても「山吹色」にこだわる河内山。化けの皮がはがれて、開き直る河内山。悪役の大膳を演じる背の高い弥十郎とのやり取りもばっちり。
最後の「ばかめ!」も納得の気持ち良い「河内山」だった。

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コメント

こんにちは

私も見に行きました。
「お国と五平」、一番盛り上がるところで携帯の音が・・・。
これ、昔、仁左衛門の自主公演で、三兄弟でおやりになったらしいです。
五平が泣いている写真を見たことあります。

勘太郎は気合いが入っていて私もいいと思いました。

河内山、去年よりアンサンブルもよく数段面白かったです。ではまたm(__)m。

ありのみさん、こんにちは。
「お国と五平」、筋書で確認したら、確かに三兄弟の名前がありました。
昭和44年の上演になってます。
この芝居って、かなり色っぽくて恐ろしいですね。
三兄弟で、みてみたいような、みたくないような。。
友之丞が一番難しい役どころですし。

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