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『芸術祭十月大歌舞伎(夜の部)』をみた

昼の部が、いつになく早めの15時30分に終わったので、外に出てリフレッシュできた。今月は、夜の終演も20時30分と早め。

「引窓」菊五郎の与兵衛はホントに良いなぁ。嫁のお早と義理の母親お幸への愛がにじみでている。田之助のお幸、魁春のお早も、情がたっぷり。ほのぼのとした会話が微笑ましい。
逃亡中の犯罪者として母親に会いにきた実の息子濡髪。出世した与兵衛の初仕事は、その濡髪を捕まえること。
実の息子である濡髪への思いとの間で苦しむお幸が痛々しい。濡髪は、左團次。
与兵衛とお早は母親を、濡髪は与兵衛と母親をと、みなが思い合う芝居。

「日高川入相花王」いわゆる「道成寺物」。清姫を人形振りで見せる。玉三郎が清姫、菊之助が人形遣い、竹志郎改め薪車が船頭。玉三郎の人形は、三階から見ているとホントの人形のよう。たまに、人形みずから動いているみたいにみえてしまったけど、菊之助もがんばっていた。
船頭が出てきた時は、ホントの人形みたいでびっくりしたけど、足がニセモノだったのだった。付け眉だし。
人形ならでは立ち上ってくる妄執が恐ろしく、そして美しい一幕。

「河庄」十二月に坂田藤十郎を襲名するので鴈治郎としては最後の舞台。
鴈治郎は紙屋治兵衛、相方の遊女小春は、ずっと休演していて昨日(24日)から復帰した雀右衛門。翫雀だと覚悟してきたので、素直にうれしい。
妻子がありながら遊女小春とのっぴきならない間柄となった治兵衛が、兄の孫右衛門の説得により別れるまで、というお話し。
雀右衛門は、はかなげで風情はある。心中を決意しているハラもわかる。けど、台詞が聞こえないのだ。場内全体が、雀右衛門の台詞を聞こうといつになくシーンとしているのにだ。丁稚の三五郎とか孫右衛門の台詞があって、はじめて何を言ったのか想像がつくといったかんじ。治兵衛がどうして怒っているのかよく分からなかった。うーーん、来月の相模が心配だわ。
孫右衛門を我當がやっていて、治兵衛とのやり取りは、これぞ上方といったところだろうか?背格好もちょうど良いし、みていて安心感はあった。
でも、じゃらじゃらじゃらじゃらと、いつになったら終わるんだかよく分からないやり取りには、多少いらつく。
最後、心中はどうなったの?と思ってしまった。こういう話しだったかしら。

これが上方歌舞伎というならば、わたしは苦手だ。

丁稚三五郎をやった翫雀の息子壱太郎。いつの間にか大きくなっていて、なかなかの芝居心を発揮していた。

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コメント

またお邪魔します。
「河庄」で雀右衛門さん、復帰したんですね?
私も雀右衛門さんが見たかった・・・。
でも、まだ本調子じゃないみたいですねぇ。うーん。

>じゃらじゃらじゃらじゃらと、いつになったら終わるんだかよく分からないやり取りには、多少いらつく。
>これが上方歌舞伎というならば、わたしは苦手だ。

ああ~これわかります(笑)。
鴈治郎さん、上手いんですけどねぇ。
甘やかされた我ママ坊っちゃんぶりなんて、実に堂に入っていて
小憎らしいぐらいなんだけど、
やはり、ちょっと「クドイ」かなぁと私も感じました。
冨十郎さんが孫右衛門を演じたときは、
もう少しテンポよく進んだ気がしたんですけど、
気のせいかしら??

いつもコメントありがとうございます。

”鴈治郎という名前では最後”ということで、雀右衛門さんはムリ
をなさったのでは?と思ってしまいました。

確かに、鴈治郎さんは、以前のほうが「クドさ」控えめだったように
思います。それほど苦手ではなかったので。
最近は、本当に「たっぷり〜」なお芝居で、お腹いっぱいになっちゃい
ます。

いわいさん、こんにちは。TB&コメントありがとうございます。
こちらからもTBさせていただきました。

関西暮らしが長かった私でも?、鴈治郎さんのくどさが気になることはあります。まあ、じゃらじゃらは慣れの問題だったりするかもしれません。

これからもぼちぼちお邪魔するかもしれませんが、どうぞよろしく。

ShyBoar さん、いらっしゃいませ。

鴈治郎さんの演技、最近”たっぷり”感が増している気がします。
多分、慣れるほど見ることはないと思うんですが。。

こちらこそ、よろしくお願いします。

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芸術祭十月大歌舞伎(夜の部) 歌舞伎座 2005年10月22日(土)16時30分開演 1階17列32番 桟敷席の頭上にも紅葉が。 1.双蝶々曲輪日記「引窓」  菊五郎劇団の一体感がよく出たしっとりした一幕。左團次の濡髪長五郎がまずは立派。4人を殺して追われる中で実母の顔を見に戻った息子という設定だが、相撲取りの大きさと腹の深さがあり緩やかな緊迫感を持って芝居が始まる。一方、菊五郎の与兵衛も、平民から士分に取り立てられたばかりの初々しさ嬉しさ、そして実直さがよく現れていた。さらに魁春の女房お早... [続きを読む]

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