ジャック・スミス

イメージフォーラム・フェスティバル2014で『ジャック・スミスとアトランティスの崩壊』
メカスやウォーホルとの確執はあからさまな悪口含め面白かったし、映像の紹介もたっぷりあって貴重なドキュメンタリなんだと思う。とはいえ、映画としてどうまとめたかったのか監督の意思(ジャック・スミスをどう考えているのか)が感じられなかった。インタヴューや映像の羅列だけでそれがないと、退屈に感じられて眠気を催す。(実際寝てる人たくさん視界にはいってきた)
ジャック・スミスの影響について語る人ばかりで、その作品の素晴らしさについては語られていなかったように思う。それは、作品が挿入されているのだからいいというのかもしれないけど、あまり魅力を感じ取ることができなかった。ただ単に、自分の好みと違っていたということなのかもしれないけれど。
で、この後観るつもりだったジャック・スミス作品(『燃え上がる生物』『ノー・プレジデント』『ノーマル・ラブ』)は観なくてもいいかなぁと思ってしまった…。観るけどね。

で、その翌日に『アンディ・ウォーホル展:永遠の15分』を森美術館で鑑賞。ジャック・スミスが出演してる『キャンプ』など。

大画面の醍醐味ーー『LIFE!』『オール・イズ・ロスト〜最後の手紙〜』

毎月14日はTOHOシネマズデイで、TOHO系の映画館は1100円(増税で100円上がった)で映画を観ることができる。
お得な時には効率よくハシゴしたいってことで、有楽町・日比谷にあるTOHO系9館のスケジュールをチェック!が、観たい映画がうまくハマらないの。どうしても間が1時間以上空いてしまって、出かけられる時間内で2本しか観られない。六本木とか日本橋まで射程にいれても、移動時間を考えるとどうしてもうまくハマらない。

しょうがないんで2本。TOHOシネマズ日劇3で『LIFE!』とTOHOシャンテ3で『オール・イズ・ロスト〜最後の手紙〜』。

『LIFE!』
予告編をチラ見する限りあまり好みではなさそうで観るのをためらってて、始まってしばらくはやっぱり苦手かもーと思いながら観てた。真顔のベン・スティラーの引き締まった体が動き出す瞬間が美しくて、だんだんハマる。すっきりさわやか不思議な手触りは、けっこう好きかも。むやみに感動を盛り上げないことが好ましく、そして、現実が妄想に勝っていくのにはやはり感動。

話し的にはほぼ最初の段階でオチまで分かってしまうようなものだけど、オールド・スクール(ヒロインの台詞にある)でいいじゃない。NYからグリーンランドへ。ヘリコプターで船へ。船からアイスランドへ。自転車、駆け足、スケボー。アイスランドの美しい景色をスケボーで滑走する場面の素晴らしさに、スクリーンで観る楽しさ満喫。音楽に詳しくない自分でも楽しい曲の数々。妄想と現実が溶け合った『スペース・オディティ』にグッときた。壮大な風景のギンギラ美しい色合いは愛用してたコダクロームを思い出して、それにもしんみり。フィルムで写真撮りたいなぁ。ショーン・ペンのカメラはF3/Tだった。

でも、25コマ目はあれでいいのかなぁ。普通であるからこそ、もの凄い感動にはならなくて(あのいけ好かない人たちが素直に表紙にするのもホントかなと思ったり)だからいいのかもしれないけど。

『オール・イズ・ロスト ~最後の手紙~』
たった一人の俳優を信頼した監督と、それに応えたロバート・レッドフォードと。どちらも凄い。ほとんど台詞なしのロバート・レッドフォードで106分。大海原とヨットと男。次々と襲って来る自然の猛威に、やるべきことをやるだけと、淡々と作業する、その積み重ねに引き込まれ、最後は自分と向き合わされてしまう。老いたロバート・レッドフォードのすこしおぼつかない、でも確実な手さばきに見入った。

大自然の猛威を表す、嵐、暴風、大波、浸水、ヨットの軋む音。疑似体験できるのは、大画面と大きな音に包まれて観なくちゃダメ。シャンテは小さめなので、物足りなくはあるけれど、やっぱり映画館で観たい映画。

遭難ものというだけじゃなく、孤独との闘いに『ライフ・オブ・パイ』を。波の音、ヨットの軋む音、風の音に『リヴァイアサン』を思い出した。

GWの予定をたてる

爆音映画祭のスケジュールも出たところで、GWの予定をたてているところ。

イメージフォーラム・フェスティバル
爆音映画祭
ボリビア・ウカマウ集団制作/ホルヘ・サンヒネス監督全作品レトロスペクティブ
巨匠たちのサイレント映画時代 IV
わたしたちの芹明香

 
他にも観たい新作はたっぷりあるし、どうしようどうしよう。
とにかく、例年通りイメージフォーラム・フェスティバルを軸にして、後は観られるものを観る作戦。多分、イタリア映画祭には行かない(行けない)。
こんなに上映してるのに、どーしたらいいっていうのか。東京ってスゴい。
 
 

イスラム文化に触れてみるーー『もうひとりの息子』『少女は自転車にのって』

午後には出かけられることになったので、飯田橋ギンレイホールへ。
ロレーヌ・レヴィ監督『もうひとりの息子』ハイファ・アル=マンスール監督『少女は自転車にのって』二本立ての最終日。

『もうひとりの息子』
イスラエルに住む夫婦の息子とパレスチナに住む夫婦の息子が取り違えられていたことに気づいて、、という話。子供の取り違えという問題に占領・被占領という関係の民族問題が合わさって、より複雑なことになっている。イスラエル側の息子が兵役検査時に行った血液検査が発覚の始まりということで、息子が18歳になってからというのが効いている。(設定として自然なだけなのかもしれないが。)自我がそれなりにでき上がってからの、親子の、民族(どちらも民族意識が強いと思われる)の繋がりが否定されてしまったらどうなるのか。これは、日本に住む自分からは想像し難いものがある。
この映画では、イスラエル側は、母親はフランス人で父親の両親がフランス人という設定。パレスチナ側は、息子はずっとフランスに留学しているという設定。なので、二組の家族はフランス語を共通言語としてお互いに直接意思の疎通ができる。そして、イスラエル側の父親が軍人ではあるけれど、比較的リベラルな家族二組という描き方。息子たちは穏やかに事実を受けとめてお互いを拒絶したり緊張感を煽ったり、という過激な描写をほとんどしないので、二組の家族がはまり込んだ大変な状況を観客は客観的に受けいれ、その問題についていろいろ考える余地を与えてくれてるのが作りとしてうまいと思う。
パレスチナ側の息子に兄がいて、彼が事実を受け入れられないことから悲劇もあり得るかもと思ってから少しヒヤヒヤしながら観てた。その方が問題提起としては余韻が残るんじゃないかと考えてたのだけど、希望を感じさせる結末にホッとした。
イスラエルで育った息子がパレスチナの家族と一緒に歌う場面。音楽も救い。

『少女は自転車にのって』
サウジアラビアの厳しい女の子事情。10歳のワジダは、大人の言うことに従わない我が道を行く女の子。ワジダの唯我独尊ぶりは痛快というより我がままで、あまり好きじゃないタイプだと思いながら観てたけど、親や教師(=社会)からのもの凄い圧力だけじゃなく、それに従う周りの女の子たちからの同調圧力をはね除けて、好きなように行動してるんだなと思ったら、だんだん嫌じゃなくなってきた。努力がそれほど映されないのであまりシンパシーを感じないのだけど、それでも性別による有無を言わさぬ押しつけや決めごとに抗うワジダの強さに感銘を受けた。近所の男の子アブドゥル君のナイスな騎士ぶりに、たった独りで戦ってるわけじゃないという安心感と、彼の存在のせいでワジダの抱える葛藤が薄まってしまってるのではないかという不満と、両方思う。自転車に乗って駆け抜けるラストはさわやかで、いい余韻。
遠いサウジアラビアの日本から考えると信じられない女性の立場。家系図には男性しか書かれない。ワジダの母親(第一夫人)が男を産めないために、夫の母親が第二夫人を娶るよう強力に勧める。男に姿を見られるどころか声を聞かれるのもダメ!男性と一緒に働くような職場もダメ!(一緒の職場で働いている女性もいることも描かれてた。)
聖典に触れる時には身を浄めてから。生理中には直接触れることは厳禁。宗教がしっかり生活に根付いている姿をかいま見たり、いろいろ興味深く面白かった。

いつでも観られるわけじゃない

シネマヴェーラ渋谷<ナチスと映画II>特集で『ブラックブック』『記憶と夢』二本立てを観る予定でいたが、昨日から家族がダウンしているので出かけられず。『記憶と夢』は、チラシに“記憶のドキュメンタリー”と書いてあって、たぶん自分は好きだろうと思ってたらお勧めつぶやきもあったりで、これは行くしかないと思ってたのに。仕方ない。観たいものをいつでも観られるわけじゃない。
『ブラックブック』はもの凄く面白かった記憶はあるんだけど、覚えているのはアンダーの毛を染めてるのと糞尿を浴びるとことインシュリン注射されてのチョコレートどか食いくらい。けっこうなどんでん返しがあった気が…。

『通し狂言 絵本合法衢』

Kokuritsu_sakura

昨年三月、震災のため公演途中で中止になった公演の、ほぼ同じ配役での再演。

3月7日に観劇した時につぶやいた感想は「年端もいかない子供も含めバンバン殺す殺すR15な物語。悪者二役を仁左衛門なんて格好良いに決まってる。でも、もっと鬼気迫る凄みを期待しちゃうのがファンの贅沢な要求。登場人物がやたらに多いのが、因果を薄めているような気がする。」だった。仁左衛門はカッコいいけど、芝居としては物足りないと思ったんだよな。楽日近くに再見するまでには(希望含め)面白く変化してるだろうことを楽しみにしていたところ、公演中止。

再演が決まった時は嬉しかったのだけど、初日(4/3)すぐに観た4月5日の感想は昨年とほぼ一緒。四幕十ニ場(4時間15分(休憩含む))を長く感じてしまったのだった。
ファンとしては、悪の二役でほぼ出ずっぱりの仁左衛門サマは本当に素晴らしいと思ったし、ステキーキャーって痺れたんだけど、、

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